画家の諏訪敦さんから、今春、香港のKwai Fung Hin Art Galleryで開催した個展「Sleepers」(2014年5月21日〜7月5日)のカタログ『諏訪敦 Sleepers』(季豐美術出版社、2014年5月)をいただきました。「眠り」をテーマにした作品群による個展で、諏訪さんが1995年からはじめたモデル志願者の寝姿を描いたシリーズ「Sleepers」を中心にしつつ、「父性」と題して父親のデスマスクを描いた作品や眠る我が子を描いた作品群、舞踏家・大野一雄とその息子・大野慶人をモデルにした作品群、さらには、2012年8月20日シリアの内戦で射殺されたジャーナリストの山本美香をモデルにした肖像画など、その構成からは「眠り」というものを「生者」だけではなく「死者」の視点からも捉えようとする画家の思考が見てとれます。また、人間の「肉体」への強い関心も一貫して感受できるものでしょう。
約20点の作品が展示され、これだけの規模で諏訪さんの作品が展示されるのは2011年の諏訪市美術館(長野県)個展以来ですが、香港での個展開催は、諏訪さんのHPにもあるとおり、「美術評論家・故・鷹見明彦(1955~2011)氏の仲立ちで2009年には既に企画され、数年の準備期間を経て実現の運びとなった」もの。『どうせなにもみえない』(求龍堂、2011年7月)に続いて、今回もカタログに、総論「死者はいつ眠るか―諏訪敦個展 Sleepers に寄せて」(18-24頁)、作品解説「山本美香」(100-103頁)という2本の文章を書かせていただいたのですが、このような経緯もうかがっていたので、これまでとは異なる意味合いの責任感を感じるものでした。にもかかわらず現地に足を運べなかったことが、本当に悔やまれます。日本で流通させる予定はないとのことなので、表紙と基本情報だけここに記載しておきます。
約20点の作品が展示され、これだけの規模で諏訪さんの作品が展示されるのは2011年の諏訪市美術館(長野県)個展以来ですが、香港での個展開催は、諏訪さんのHPにもあるとおり、「美術評論家・故・鷹見明彦(1955~2011)氏の仲立ちで2009年には既に企画され、数年の準備期間を経て実現の運びとなった」もの。『どうせなにもみえない』(求龍堂、2011年7月)に続いて、今回もカタログに、総論「死者はいつ眠るか―諏訪敦個展 Sleepers に寄せて」(18-24頁)、作品解説「山本美香」(100-103頁)という2本の文章を書かせていただいたのですが、このような経緯もうかがっていたので、これまでとは異なる意味合いの責任感を感じるものでした。にもかかわらず現地に足を運べなかったことが、本当に悔やまれます。日本で流通させる予定はないとのことなので、表紙と基本情報だけここに記載しておきます。
タイトル:『諏訪敦 Sleepers』
言語:中国語、英語、日本語のトリリンガル ※日本語は小金沢智によるテキストのみ
サイズ:287×220mm
頁数:128頁
出版:季豐美術出版社
刊行年月:2014年5月
刊行部数:1,300部
---
それから、せっかくなので諏訪さん関連の情報をもうひとつ。小谷忠典監督によって、諏訪さんが肖像画を描く過程を追った、非常に美しく静謐な短編映画がスイスで上映されます。今月末、スイスに行かれる方はぜひ。
「諏訪敦がある依頼により、肖像画を描く過程を抽出した短編映画『flow』(小谷忠典監督作品)がイタリアの映画祭「Ozu Film Festival」に続き、スイスでの映画祭「Culture scapes TOKIO 2014」上映決定」
https://twitter.com/suwakeitai/status/531104829859315712/photo/1
◎映画祭名
Culture scapes TOKIO 2014
◎プログラム名
NEW SHORT FILMS FROM JAPAN
◎開催期間
11月27日、28日
※「flow」は11月27日21時半~、28日21時半~の2回上映
◎開催場所
スイス、バーゼル
◎URL
http://www.culturescapes.ch/kalender_2014?view=date&display=week&date=1409522400&place=&place_sub=&cat=&cat_sub=&offset=0&order=startdate&month=&sort=ASC&search=&open=5278
言語:中国語、英語、日本語のトリリンガル ※日本語は小金沢智によるテキストのみ
サイズ:287×220mm
頁数:128頁
出版:季豐美術出版社
刊行年月:2014年5月
刊行部数:1,300部
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それから、せっかくなので諏訪さん関連の情報をもうひとつ。小谷忠典監督によって、諏訪さんが肖像画を描く過程を追った、非常に美しく静謐な短編映画がスイスで上映されます。今月末、スイスに行かれる方はぜひ。
「諏訪敦がある依頼により、肖像画を描く過程を抽出した短編映画『flow』(小谷忠典監督作品)がイタリアの映画祭「Ozu Film Festival」に続き、スイスでの映画祭「Culture scapes TOKIO 2014」上映決定」
https://twitter.com/suwakeitai/status/531104829859315712/photo/1
◎映画祭名
Culture scapes TOKIO 2014
◎プログラム名
NEW SHORT FILMS FROM JAPAN
◎開催期間
11月27日、28日
※「flow」は11月27日21時半~、28日21時半~の2回上映
◎開催場所
スイス、バーゼル
◎URL
http://www.culturescapes.ch/kalender_2014?view=date&display=week&date=1409522400&place=&place_sub=&cat=&cat_sub=&offset=0&order=startdate&month=&sort=ASC&search=&open=5278